今回は、12月26日~27日に行われた、タイリーグ1部の第16節マッチレビューを解説していく。
第16節は、2020年の最期の試合となった。
サムットプラカーンがポートを破り8連勝に終止符を打った
週末の目立ったゲームは、リーグ戦で調子の良い2チームが繰り広げた真っ向勝負だ。
サムットプラカーンは、リーグ戦4連勝で第16節を迎えており、対してポートは、日曜日に勝ち点3を奪うことが出来れば9位に浮上する可能性があった。
緊迫した試合になると予想されていたが、サムットプラカーンがポートの不意を突き、開始7分でサムットプラカーンが2点のリードを奪った。
サムットプラカーンのMFティーラポン・ヨユーイ(Teeraphol Yoryoei)は、MFジャルンサック・ウォンコーン(Jaroensak Wonggorn)のアシストによりオープニングゴールを決めると、今度は、ジャルンサックがボックスの端から自分でシュートを決めた。
ポートは、MFセルヒオ・スアレス(Sergio Suarez)のPKゴールで、なんとか1点を返すが、MFシワコーン・ジャックプラサート(Siwakorn Chakkuprasart)の無謀なチャレンジの所為で、MFピーラドン・チャムラツァミー(Peeradol Chamrasamee)に約11メートルからのゴールを許してしまう事となった。
サムットプラカーンは、首位に立っていたものの、積極的に前へ攻める姿勢を崩さなかった。
しかしその結果、ハーフタイム直前に、FWアディサク・クライソーン(Adisak Kraisorn)にヘディングシュートを決められ、リードを半減させてしまった。
後半開始10分、DFスパナン・ブリーラット(Suphanan Bureerat)が得点し、試合が終わったかのように見えたが、サムットプラカーン側のディフェンスのミスにより、ポートのFWネルソン・ボニージャ(Nelson Bonilla)に3得点目を奪われ、1点差まで迫られた。
ポートは終盤までなんとか追いつこうとしていたが、ティーラポンがポート側のディフェンス裏にジャルンサックを上手く誘導することに成功し、不意打ちを喰らわせた。
その後、FWバロス・タルデリ(Barros Tardeli)が4点目を決める事になったが、その前に、スピード感のあるウィンガーが相手を圧倒しシュートに大きく貢献した。
試合終了間際、DFアリス・ザリフォビッチ(Aris Zarifovic)がヘディングで6-3の勝利を締めくくり、ポートは2019年6月以来の大一番を手渡した。
この結果は、土曜日にレオスタジアムでPTプラチュアップを破った、BGパトゥムにとって大きな後押しとなった。
BGパトゥムが2位との差を10ポイントまで広げた
BGパトゥムは、第1戦目の調子を第2戦目に繋げようと意気込んで試合に臨んだ。
試合開始39分、MFティティパン・プアンチャン(Thitipan Puangchan)が、右サイドのDFサンティパップ・チャンゴン(Santiphap Channgom)と連携し、最後は、MFスマンヤ・プリサイ(Sumanya Purisai)がクロスを叩き込んで先制点を奪った。
後半、BGパトゥムは、新たに加入したFWジオゴ・ルイス・サント(Diogo Luis Santo)を投入した。
ジオゴは、ブリーラムU時代に伝説的な地位を築き上げた名選手だが、勝利のゴールを決めたのは、もう一人のブラジル人選手であるDFヴィクトル・マトス・カルドゾ(Victor Cardozo)がペナルティーエリアからボールを収めた。
BGパトゥムは現在、一番近いチームと10ポイント差をつけて新年を迎えようとしているが、油断している様子は見られない。
ブリーラムUがベスト4へ進出!
他の場所では、ブリーラムUがチョンブリーに2-0で勝利し、ベスト4へ進出する事となった。
前半は、デビューしたてのFWサムエル・ローザ・ゴンサウヴェス(Samuel Rosa Goncalves)を起点にサイドでの攻撃を展開し、DFササラック・ハイプラコーン(Sasalak Haiprakhon)のクロスを、MFジャクラパン・ケオプロム(Jakkaphan Kaewprom)が決めて先制点を奪った。
この勝利で、ブリーラムUは、チェンライのベスト4に進出したが、今週末のスパンブリーとの試合が延期となった為、残り2試合となった。
ラチャブリーも快勝!ベスト4へ進出決定
ラチャブリーも、スコータイに3-1で快勝し、ベスト4入りを果たした。
FWシティチョーク・カヌー(Sittichok Kannoo)が2点を奪い、FWスティーブン・ランギル(Steeven Langil)が、長い距離のシュートを見事に収め、ラチャブリーの勝利を確実なものとした。
トラートは連敗を抜け出すも最下位をキープ
一方トラートは、ポリステロとの試合にアウェーで臨んだが、1-0で勝利。
しかし、1週間の結果から、最下位に留まる事となった。
この試合の唯一のゴールは、ゲーム開始15分。
キャプテンのMFポルプレチャ・ジャルナイ(Pornpreecha Jarunai)が、ボックスの外から見事なシュートを放ち、GKプラシー・パドゥンチョーク(Prasit Padungchok)を破ってコーナーへと沈めた。
FWドラガン・ボスコヴィッチ(Dragan Boskovic)とFWティーラテープ・ウィノータイ(Teerathep Winothai)、FWグレッグ・フーラ(Greg Houla)は才能あるフォワードなのだが、トラートのディフェンスを崩すことが出来ず、トラートは待望の勝利を手にする事になった。
この結果、ポリステロは、同じ夜にラヨンに2-0で勝利したナコーンラチャシーマに抜かれ、12位に転落した。
ナコーンラチャシーマはしっかりとゲームをコントロールし3勝目を挙げた
デビューしたてのMFギディ・カニュク(Gidi Kanuk)が、素晴らしいパフォーマンスでゲームを盛り上げた。
ギディは、前半終了間際に、ペナルティーエリア内でのルーズボールに反応し、GKアヌシット・テルミー(Anusit Termmee)を交わし、素晴らしい一撃を放ってファーストゴールを決めたのだ。
ナコーンラチャシーマは、しっかりとゲームの主導権を握り、試合終盤には、MFアマドゥ・ワタラ(Amadou Ouattara)のゴールで試合を締め括って3勝目を挙げた。
バンコクUとムアントンUは2-2で引き分け
最後に、トゥルースタジアムで行われたバンコクUとムアントンUは、両監督にとっても大事な試合だったが、2-2の引き分けとなった。
前半は、ムアントンUが有利にゲームを進めたが、両者無得点に終わった。
後半、MF細貝 萌がクリアしたボールを、MFサルドル・ミルザエフ(Sardor Mirzaev)がヘディングでゴールへと流し込み、先制点を挙げた。
その後、FWチャンナナン・ポームバファ(Chananan Pombuppha)とMFポックラウ・アナン(Pokklaw Anan)のゴールでスコアは逆転したが、DFワタナコーン・サワトラコン(Wattanakorn Sawatlakhon)のクロスを、FWヴァンデルレイ・ディアス・マリーニョ(Vanderley Dias Marinho)が、至近距離から叩き込み、ムアントンUが同点へと追いついた。
タイリーグ1部は、これから短い正月休みに入る。
2021年1月9日から第17節が再開されるが、その前、1月5日にチェンライUがポートと対戦する。
この記事はThai League Centralからの翻訳です。(執筆: @GianChansricha1/翻訳:安藤海)
元記事URL:https://thaileaguecentral.com/2020/12/28/md-16-recap/